
岐阜県恵那市。
古い城下町を歩き、坂道を登り続けた先に現れるのは、想像を超える光景です。
そこには天守も櫓もありません。
しかし多くの城好きが、「また行きたい」「写真では伝わらない」と語る名城があります。
それが、日本100名城であり、日本三大山城の一つでもある岩村城です。
なぜ岩村城は城好きに愛されるのか?
理由は簡単です。
「城そのものが山になっている」からです。
標高717m。
江戸時代の藩庁を持つ城としては日本最高所に築かれた城で、別名「霧ヶ城」とも呼ばれています。
ちょうど登城したとき霧が立ち込めていて別名の霧ヶ城の名に相応しいタイミングでした。
山頂へ近づくにつれて現れる巨大石垣。
眼下に広がる城下町。
そして山々の大パノラマ。
ここは単なる城跡ではありません。戦国時代の要塞都市そのものなのです。

岩村城最大の魅力は「石垣」
もし私が「岩村城で一番感動した場所は?」と聞かれたら迷わず答えます。
六段壁です。

岩村城のシンボル。
本丸虎口に築かれた巨大石垣群です。
もともとは一枚の高石垣でしたが、崩落防止の補強を繰り返した結果、現在の六段構造になりました。
近くで見ると、「これ本当に山の上?」と驚くレベル。
山城というより、まるで石垣の要塞です。
歩いていくと突如出てくるので、大きさに圧倒されます。
本丸と霧ヶ井
岩村城には17もの井戸が存在したと伝わります。
その中でも有名なのが霧ヶ井。
水の確保は山城最大の弱点。
豊臣兄弟の竹田城攻めでも水の確保できず苦しんでる様子がありました。
しかし岩村城は豊富な水源によって長期籠城を可能にしました。
武田軍や織田軍による争奪戦の舞台になった理由がよく分かります。
本丸に立つと、戦国武将たちが見たであろう景色がそのまま残っています。


八幡曲輪から見る石垣群
多くの観光客は本丸だけ見て帰ります。
しかし城好きなら八幡曲輪は必見です。
曲輪を囲む石垣が美しく、岩村城の縄張りの大きさを実感できます。
岩村城は総延長約1.7kmにも及ぶ石垣群を持つ巨大山城でした。

戦国最大級の悲劇「女城主の城」
岩村城を語るなら、おつやの方を外せません。
おつやの方は織田信長の叔母にあたり、戦国時代には実質的な城主として岩村城を守りました。
しかし武田軍との戦いの中で降伏。
その後、織田信長によって処刑されるという悲劇的な最期を迎えます。
そのため岩村城は「女城主の城」として全国に知られるようになりました。
城好きなら見逃せない!岩村城の門跡巡り
岩村城の魅力は六段壁だけではありません。
本丸へ向かう登城路には数々の門が配置されており、実際に歩くと「攻めにくい城だった」ことが体感できます。
門跡を追いながら登ると、まるで戦国時代の攻城戦を体験している気分になります。

① 一の門跡|岩村城防衛の第一関門
登城路を進むと最初に現れるのが一の門跡です。
かつては二階建ての櫓門が築かれ、城下町や周辺を24時間監視していました。
敵はここで進路を制限され、門を突破したとしても次々と防御施設が待ち受けています。
まさに「まだ入口なのに、もう攻めにくい」そう感じる場所です。


② 土岐門跡|戦国ロマンが残る門
一の門の先にあるのが土岐門跡。
遠山氏が土岐氏との戦いで得た城門を移したという伝説が残っています。
しかも、この門は現存しています。現在は近くの寺院である徳祥寺の山門として移築保存されています。
城跡だけでなく、「現存する岩村城の門」を見られる貴重なスポットです。


③ 畳橋・追手門跡|岩村城最強の防衛ライン
追手門へ向かうには、まず畳橋を渡る必要がありました。
この橋は敵襲時には床板を外して堀にできる特殊な橋だったと伝わります。
さらに追手門は枡形構造となっており、空堀畳橋枡形門三重櫓が一体となった鉄壁の防御システムでした。
城下町から見ると三重櫓は天守のように見えたといわれています。
ここに立つと、「岩村城に天守は無かった」と言われても信じられなくなるほどの威圧感があります。






④ 埋門跡|城主だけが使った秘密の出入口
本丸付近には埋門(うずみもん)がありました。
石垣の中に埋め込むように造られた門で、敵から見えにくく防御性の高い構造です。
派手さはありませんが、城好きほどワクワクする遺構です。



岩村城は「門」を見ると面白さが倍増する
多くの人は六段壁だけ見て帰ります。
しかし本当の岩村城の魅力は、一の門土岐門畳橋追手門埋門を順番に歩くことで見えてきます。
敵兵の気持ちで登ると、「これは攻め落とせない…」と思わず唸るはずです。
そして気付くでしょう。
岩村城は単なる山城ではなく、「巨大な防御システムそのもの」だったということに。
御城印情報
岩村城の御城印は主に岩村まち並みふれあいの舘岩村山荘などで購入できます。
限定版が登場することもあるため、事前確認がおすすめです。
日本100名城スタンプ
スタンプ番号:38
設置場所
岩村歴史資料館
に設置されています。
アクセス
電車
明知鉄道
岩村駅下車
徒歩約20分で資料館
さらに約20分で本丸です。
車
中央自動車道恵那ICから約25分。
山頂近くの駐車場も利用できます。
城好きライターのおすすめポイント
岩村城は、
☆日本三大山城
☆日本一高い山城
☆女城主おつやの方
☆圧巻の六段壁
☆江戸時代の城下町
だけでも十分魅力的です。
しかし本当に感動するのは、「麓から本丸まで歩いた時」です。
一つ一つの門を抜け、 曲輪を越え、 石垣を見上げながら登る。
すると、ただの城跡だった場所が、「戦国最強クラスの山岳要塞」として目の前によみがえります。
岩村城は見る城ではありません。
歩いて完成する城だと思います。
実際に攻める方で攻略していくような感じで歩くのがオススメです。



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